お百度参り
お百度参り(おひゃくどまいり)とは、お願いごとを神様に届けるために百回お参りを繰り返すという古来からの祈願方法です。鎌倉時代初期に成立した歴史書『吾妻鏡』にはすでにお百度参りに関する記述があることから、少なくともその頃からお百度参りが行われていたということがわかります。
元は、百日間にわたり毎日お参りする「百日詣」が行われていましたが、急を要するお願いごとや、どうしても百日間お参りできないといった場合に、一日に百度お参りするようになり、「お百度参り」という祈願方法へと変化していったといわれています。
要するにお百度参りとは、「このようにしなさい」と誰かが決めたわけではなく、人々の神様への気持ちから、まるで草木が芽吹くがごとく自然発生的に生まれて今に伝わる形になっていったのです。
「お百度を踏む」とも申しますが、これは決して強制されるものではありません。
また、「百」とは単に100を意味する以外に、数が多いことを表す語でもあります。
百回でなくともご自分でお決めになられた回数で結構です。気候や体調にあわせ、無理をされないようにお参りください。
大切なのは神様に願いが届くよう一心にお参りすることです。

お百度参り 御次第
お百度参りには、先ほど申しましたように「必ずこうしなければならない」といった決まりはございませんが、当神社での一般的なお百度参りの手順をご案内いたします。

手順
一
お百度紐を用意
鳥居前で一礼し境内に入った後、手水舎にて手をお清めください。そして御本殿向かって右側にある授与所または崇敬会館にてご用意しておりますお百度紐をお持ちください。(お百度紐がなくてもお参りいただけます)

手順
二
御神前へ拝礼
お百度参りを始めるにあたり、まず最初に御本殿前で二礼二拍手一礼の作法にてご拝礼ください。

手順
三
お百度石を往復
御本殿の前と鳥居付近にあるお百度石との間を往復してお参りします。
お百度紐を結んである方を下にして握り、御神前に近いお百度石から初めて一廻りする毎に一本折って数えます。往復の回数は百回でなくても結構です。お好きな回数を決めて心を込めてお参りください。

手順
四
御神前へ拝礼
お百度参りを終えられましたら、最後にもう一度御本殿前にて二礼二拍手一礼の作法にてご拝礼ください。

手順
五
お百度紐を納める
御本殿賽銭箱の左側にございます奉納箱にお百度紐をお納めください。
※境内には24時間お入りいただけますので、いつでもお百度を踏むことはできますが、12月31日22:00から三が日の間はお百度を踏めません。また、神事斎行時などにはお百度を踏めない時間もございます。